一週間だけ付き合って
「それにしても、痛いなぁ。
絆創膏、なんで家に忘れたんだろう。
こんな時に限ってさ! ひどいよ…」
私が一人つぶやいていると西村君が
私の手を掴んだ。
「なに? 怪我したの?
こんなの吸っとけば血止まるよ。」
そう言って西村君は
まだ血が止まらない私の指を、
ーーパクッ
口に入れた。
そして吸われる感じ。
吸われて痛い、という気持ちより
恥ずかしい、という気持ちが勝って
私の顔は真っ赤。
そして私の指の血を吸い終わった西村君。
「止まったな。」
私の手を離して私の顔を見る。
私の真っ赤な顔を見て我に返った西村君。
「わ、悪いっ!」
西村君の顔もみるみる赤くなっていく。
すると西村君は急に真剣な表情になって
「今日、放課後この教室来て。」
と言った。
「えっ、あ、うん。わかった。」
私がなんとか返事をすると西村君は
作業を再開した。