一週間だけ付き合って
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あれからは、ずっと触れ合い広場にいた。
「楽しかったね! 動物園。」
「……。」
さっきからずっと黙っている西村君。
「西村君…? わっ!」
すると急に私を抱きしめた西村君。
「あの…、西村君? どうかした?」
「別に。急にこうしたくなっただけ。嫌?」
「嫌、じゃないけど。」
って私なに言ってるの!
そこは嫌って言わなきゃ。
「よかった。」
西村君は安心したようにそう言って抱きしめる腕を強くした。
「に、西村君っ! 私、喉乾いた!
ジュース買ってくるね!」
「いや、俺が買ってくるからお前はここで待っとけ。何がいい?」
「えっ、私買ってくるからいいよ。」
「何がいい?」
「…りんごジュース。」
私が言うと西村君は「分かった。」と言って自動販売機を探しに行った。