一週間だけ付き合って

私が部屋に戻ってからしばらくしたら、西村君が戻ってきた。

泣きすぎて赤くなった目もだいぶ引いてきた。


「お、おかえり。西村君…。」


「ああ、悪いな。急に抜けて。」


「に、西村君、奈美さんって誰?」


「あ、えっと…、母親。」


「…そ、なんだ。」


なんで? なんで嘘つくの? そんな嘘すぐバレるよ?

あぁ、そっか、私とは明日で終わりだから、もう関わることないからバレる心配はないんだ。

…それとも、私には嫌われてもいいってこと?


どちらにしても嫌。

西村君と離れたくない。

西村君に嫌われたくない。

でも今すぐこの場から西村君の前から
逃げ出したい。
< 61 / 259 >

この作品をシェア

pagetop