一週間だけ付き合って

「西村君、私、西村君のことが好き。
西村君には奈美さんがいるのわかってるけど、それでも西村君が好きです。

別に付き合ってほしいなんて思ってないから安心して。私は西村君に幸せになってもらえたらそれでいいから。」


言えた…!
しかも西村君の目を見てしっかりと言えたよ。私。

西村君も私の目をしっかり見ててくれてた。
ーーでも、私が 好き っていったとき少し目が泳いだ気がした。
気のせい、かな? でも確かに…



「俺に奈美がいるのがわかってた?
別に付き合おうと思ってない?

…じゃあ告白すんな。そういうのが1番迷惑。

はあ、やっぱ選んだ相手、間違ったな。

奈々に少し嫉妬させてやろうと思って、わざわざ告白しただけだから、

一週間だけっていう条件付きで1番俺のこと嫌いそうなやつにして、俺のこと好きにさせないように仕組んだのに…。

やっぱ俺の魅力はすげえな。

俺は奈美だけなのに女とか寄ってくるし、本当面倒。

告白とかも迷惑だし。」



そう言ってやれやれとでも言いたそうな表情をする西村君。
< 77 / 259 >

この作品をシェア

pagetop