愛されることの奇跡、愛することの軌跡
「…うちに電話したの?」
『うん、もう少し玲奈といたい』
「私も…」

私は、座布団の上に少し足を崩して座っていた。

すると、健吾さんが私に近寄ってきて…

私の膝の上に頭を乗せて寝そべった。

これって、膝枕?

『こんなことしたの、初めてだけど、何かやってもらいたい気分でさ。嫌なら止めるけど』
「ううん。むしろこうしたかったかな」

うちで、よくお母さんがお父さんにやってあげてるのを見る。
耳掃除をしてあげてるんだけどね。

だからそれを見て膝枕もいいな、って思ってたの。
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