愛されることの奇跡、愛することの軌跡
「後から、一旦いなくなってた先生が、戻ってきたの。トランポリンで飛んでいた私を引き摺り下ろして抱きかかえて、そのまま…用具倉庫に連れて行かれたの」

手が震える。

あの時の先生の感触を思い出して

「キャー!」

私は耳を塞いだ。

「嫌だ、嫌だ!誰か助けて!」
『玲奈、続きを話すんだ。ここには俺しかいない。ここは俺の家だ。用具倉庫じゃないから。一度、深呼吸しな』

健吾さんの言う通り、深呼吸をした。
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