愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『お父さんとの話と繋がったんだよ』

私は気を失った後のことを知らない。

お父さんは、話題にしないし、お母さんはあの時日本人の友達と学校帰りの陸と買い物に出掛けてしまい、留守だったらしく、この出来事はお父さんが話していない限り、知らないと思う。

健吾さんは、そっと私の肩を抱いた。

『ありがとう、ありがとうな、玲奈。頑張って話してくれて、ありがとう』
「健吾さん!」

私は、健吾さんの胸で、泣いた。
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