愛されることの奇跡、愛することの軌跡
どれくらいの時間唇を重ね合っていただろうか。


唇が腫れるんじゃないかと思うくらい、長い時間に感じた。


時が止まってくれないだろうかと、本気で思った。


こんな状況、初めてのはずなのに、健吾さんのキスは、心地よくて、甘くて…


でもいつかはそんな時も終わりを告げる。


『上出来っ』


そう言って健吾さんは私の横にゴロンと寝転がった。


私の方へ横向きになり、じーっと私を見ている。
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