愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『ごめんね。玲奈っていろんな性格を持ってるんだな、って思ったのと、ちょっと俺も恥ずかしくなっちゃって、照れ隠しで笑っただけだから』


健吾さんは私のお腹の上に手を置いた。


『この間、この場所に来て俺を膝枕してくれた時の俺に投げ掛ける玲奈の言葉の数々も嬉しかったし、今みたいな"お腹がキューンとした"というセリフも、俺は嬉しい。キューンとしたの?ここ』


私は黙って頷いた。


『じゃぁ、今度はもっとキューンとさせてあげる。いや、今度だけじゃなくて、ずっとかな』


「私、健吾さんに助けられてばっかりだから、今度は健吾さんの役に立ちたいの」


私のこの言葉に、健吾さんは首をかしげた。
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