愛されることの奇跡、愛することの軌跡
「男の人ってさ、あの…やっぱり定期的にそういうことをしないとダメなんでしょ?だから、健吾さんも不特定多数と…」


『やめてくれ、玲奈』


私の言葉を健吾さんは遮った。


『俺がカミングアウトしたこととは言え、玲奈にそれを改めて言われると、正直胸をえぐられる思いだよ』


健吾さんは私のお腹の上にある手を、なぜか擦った。


『玲奈にもっと早く出会いたかった。いや、俺がもっと遅く生まれて、玲奈と一緒に高校生やりたかったな』


健吾さんはお腹にあった手を私の頭に乗せた。
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