愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『またその話?俺は、今の玲奈で十分なのに』


そう言うと、健吾さんは上半身を起こした。


『なぁ、玲奈。6月3日、あけておいてくれないか』


「え?」


6月3日は、私の18歳の誕生日だ。


『翌日の4日にかけて、2人で泊まりに出掛けよう』


泊まり?


確かにそこは土日だけど…どうしよう、嬉しいけど、ドキドキする…


「お父さん、許してくれるかな」


一応、嬉しさ隠しで聞いてみた。


『そこで、君のカウンセリングの仕上げをするつもりなんだ。だから、お父さんにはちゃんと俺から説明するよ』


カウンセリングの仕上げ?


まだ、私のトラウマは完全には解消されてないと思っているのかな。
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