愛されることの奇跡、愛することの軌跡
健吾さんに家まで送ってもらい、その日の夕食。


『あ、今度の土日、健吾くんから聞いてるから』


お父さんはしれっと言われる。


健吾さんを信頼してるのかな。


私のトラウマのカウンセリングについても聞いているのだろうか。


『姉貴が男と旅行かよ。出世したもんだね』


「何よ、彼女もいないくせに上から目線で言わないで」


『あら、玲奈知らないの?陸に彼女できたこと』


「え?そうだったの?」


知らないよ。弟がいちいち姉に自分に彼女ができたことを報告してくるなんて思えないし。
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