愛されることの奇跡、愛することの軌跡
「んぐ…んぐ…ちょっとぉ、苦しいじゃないの」


『余計なことは言わなくていいの!大体、姉貴はさばけた性格なはずなのに、どうして男の1人やふたりできなかったんだろうね。いっぱいコクられてるのにさ。あ、シン兄ちゃんか』


「いいじゃん、今は健吾さんがいるんだし」


陸はことあるごとに私が聞いてもないのにいろいろ話してくれる。


その"クミちゃん"は、中学の同級生で、陸の"ハジメテ"の相手らしい。


『健吾さんでいいの?相手は先生じゃん。オープンにできない恋なんて、苦しいだけだよ』


陸は心配しているのだろうか。


でもそれにはお母さんが


『問題ないわよ。学校の先生ほど信用できる彼氏はいないよ』
< 235 / 548 >

この作品をシェア

pagetop