愛されることの奇跡、愛することの軌跡
ストレートの肩まで伸びた髪。


服は淡いブルーのワンピース。


どう見たって健吾さんと釣り合わない。


『お前、見られてる』


「え?そんな、気のせいだよ」


『向こうのテーブルの野郎3人組、食券買うのに並んでいるカップルの男の方、インフォメーションの前でお茶飲んでるツーリング途中の集団にも』


「そんな、健吾さんの方がカッコいいから、女の子たちが見てるもん」


『玲奈はホント鈍いなぁ。自分のことをもっと良く知れ』


"ほら、行くぞ"と健吾さんは立ち上がると、私の分のお盆も持った。
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