愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『玲奈にそう言わせるために連れてきたけど、やっぱりダメだ。俺は原口を許せない』


「健吾さん…」


『玲奈に傷をつけたやつを、許せない。だから玲奈、これからはさ、俺に玲奈を守らせてよ』


目の前の信号は赤。


健吾さんは私を見て言う。


『そして本当の意味で玲奈を守れる男に俺はなりたいから、今から、過去と向き合って、乗り越えようとする俺の姿を、玲奈に見届けてもらいたいんだ』


健吾さんはそう言うと青になった信号に反応して車を発進させた。

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