愛されることの奇跡、愛することの軌跡
バスルーム出る私は健吾に身体をキレイに洗ってくれた。


かなり、恥ずかしい状況。


『白くて、キレイな身体。誰だよ、スタイル悪いって言ったヤツ。見る目ないね』


「いいよ、自分でやるよ」


『嫌だ。俺がやる』


結局、最後までスポンジを渡してくれなかった。


バスルームを出て、リビングの壁にかけてある時計を見ると、午後11時。


「この時間、いつもなら活字か声だけなのに、こうやって一緒にいられるのが嬉しいな」


そう。いつもは11時のメールか電話。


でも今日は一緒にいるからその必要がない。


いつか、この時間に毎日一緒にいられる日がくるのかな。
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