愛されることの奇跡、愛することの軌跡
「あの人って?」


陽平の話が見えないんだけど。


でも、私の疑問には答えてもらえず。


『お腹すいた。ごはん食べよ』


とメニューを見始めた陽平。


"決まったから、はい"と、すぐに私にメニューを差し出す陽平。


思えば、ふたりでファミレスでごはん食べるの、初めてだ。


私も早く決めなきゃ。


でも、私を見る陽平の目線が気になる。


「私、何かおかしい?」


私は以前にも陽平の前で着たことのある服だし、おかしなところはないと思うけど。


『玲奈、前と変わったなぁ、って思って』


「え?」


私は変わったつもりはないんだけど。いつもと同じで接してるよ。


『話し方がいい意味で明け透けな感じになったよ。前は、言葉を選んでいるような印象だったけどさ』


そう?


全く考えてなかった。
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