愛されることの奇跡、愛することの軌跡
ナルガクに行くことになったのは両親の勧め。

"制服が可愛いよ"

とか、

"玉の輿に乗れるかもよ"

とか、とても本気とは思えない理由。

でも私は5年生で公立の小学校に転校してきて、こっちの友達はあまりいなかったから、"セレブ"である部分を除いては抵抗はなかったんだよね。

ナルガクの中等部に入ってすぐ、美郷と友達になった。

木内美郷(キウチミサト)

つまりは出席番号が私の次だから席が私の後ろ。
しかも美郷も中学からの編入組。

小学校で友達ができなかった私にとっては、貴重な親友だし、美郷と同じようなことを言っている。

あれ、今美郷は関係ないよね。

ん?

ふと私の携帯を見ると、美郷からの着信がバイブで鳴った。

美郷のことを考えていたテレパシーかな?

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