愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『イヤ…』


と、慌てて両腕で玲奈は隠した。


「恥ずかしい?」


俺の言葉に玲奈は黙って頷いた。


「ならこうするか。これなら今は、俺の視界から外れる」


俺は自分の胸に玲奈を抱き締めた。


力強く…


だから、玲奈の今飛び出している柔らかい感触を俺は自分のお腹のあたりに感じるんだ。


こんなの、ヤバい。


俺は平静を保つのが難しくなってきていた。


さらに、玲奈が上目遣いでこちらを見た。


その表情を見たら、多分欲情しない男はいないと思う。


「玲奈、その顔ヤバい」


『ヤバいって?』


ほら、自覚がないから困るんだ。


「今、玲奈の俺を見る表情。俺以外の男に絶対見せるな。誘ってる」


『え?私誘ってなんか…』


玲奈の言い訳を聞き終える前に、彼女の唇を俺は自分の唇で塞いだ。
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