愛されることの奇跡、愛することの軌跡
8時。


定刻にルームサービスが届き、朝食を頂く。


結局、ここのダイニングの横にあるキングベッドは使ってない。


「身体、大丈夫か?」


俺の言葉に玲奈は笑った。


『我ながら、凄いと思って』


「何が?」


先程互いにシャワーを浴びて、バスローブ姿の俺達。


『人間の三大欲求で、私、性欲がこんなに強いとは思わなかった。何にしても、睡眠が優先だったのに』


「今は眠くないか?」


『寝ようと思えば寝られるけど、健吾といるのに寝ちゃうのは勿体無いよ』


"お皿は洗わなくていいのかな"と、変な気遣いをする玲奈。


ここはホテルだ。


その必要はない。


それよりも…また玲奈とキスしたくなった。


髪を軽くアップにしている玲奈が、また可愛くて。


ソファーに座った俺は、玲奈を呼んだ。


すると、玲奈の方から


『健吾、キスして』


とおねだりしてきた。


以心伝心か?


昨夜あれだけしたのに。


程なく、俺達は唇を合わせた。
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