愛されることの奇跡、愛することの軌跡
「夢への気持ちの強さがあれば、きっと俺たちが何もしなくたって乗り切るさ。後は立場上、上杉の進路の応援は、担任としては全力でするつもりだけど」
俺は自分のジャスミンティーのコップを置きつつ、玲奈の隣に座った。
「再来月の頭には、内部進学者の学部決定通知が出される。俺達ナルガクの教師は、実はそこからが勝負でさ」
『え?だってナルガクは9割は内部進学でしょ?ほぼそれで終わりなんじゃないの?』
「外部進学者へのフォローだよ。その9割は確かに受験戦争がないから終わりなんだけど、その終わりの雰囲気が学校中に漂う中で、これからが勝負の連中は過ごす訳だろ?モチベーションの維持が毎年課題で、結局周りに合わせちゃって浪人になった、なんてパターンも必ずあるからさ」
俺も、経験者のひとりだ。
ナルガク高等部の頃、外部進学希望はクラスで俺だけだった。
俺は自分のジャスミンティーのコップを置きつつ、玲奈の隣に座った。
「再来月の頭には、内部進学者の学部決定通知が出される。俺達ナルガクの教師は、実はそこからが勝負でさ」
『え?だってナルガクは9割は内部進学でしょ?ほぼそれで終わりなんじゃないの?』
「外部進学者へのフォローだよ。その9割は確かに受験戦争がないから終わりなんだけど、その終わりの雰囲気が学校中に漂う中で、これからが勝負の連中は過ごす訳だろ?モチベーションの維持が毎年課題で、結局周りに合わせちゃって浪人になった、なんてパターンも必ずあるからさ」
俺も、経験者のひとりだ。
ナルガク高等部の頃、外部進学希望はクラスで俺だけだった。