愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『玲奈、もうすぐ生理だよな』


「うん」


露骨な言葉だけど、何故かもうそこに恥ずかしさはなかった。


『今日、急だったから"アレ"がないんだ。だから、そのまま…最後外に出すから』


私は、声を出さずに首を縦に振った。


声を出したら、壁向こうにいる良美さんに聞こえてしまいそうなくらい大きくなりそうだったから。


『玲奈、そのまま、声、抑えてろ』


私をソファーに寝かせて健吾が覆い被さる。


『ごめんな。次からは必ず用意する。だから今だけ…ただ純粋に玲奈を愛する男として、受け入れてくれ』


健吾の言葉は、私を高みに昇らせるきっかけとしては、十分すぎるものだった。
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