愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『彼のことを知りもしないトムに、そんなことを言う資格はないよ。私はもう、一生を彼に捧げるから。双方の親とも会ってるしね』


『そうか…気が変わるということはないのか』


『悪いけど、トムより彼の方が何百倍もカッコいいし、何かにつけてすぐ助けてくれるし、でもどこか守りたくなる。甘えん坊さんになるところも彼の魅力』


俺、玲奈からはそう映ってたんだ。


『そっか。だから上杉も言ってたんだな"玲奈はどんな男でももう落とせない"って』


『陽平、そんなこと言ってたの?』


『ああ。しかもかなりの自信で』


『陽平は私の彼に会ったことがあるからね』


『そうなの?』


『でもトムには会わせないよ。彼は仕事が忙しいの。会える日は貴重だからふたりで過ごしたいから』


さて、ここから予定変更。


俺の出番だ。
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