愛されることの奇跡、愛することの軌跡
"気をつけて学校戻ってこい。みんなで待ってるよ"


「分かりました。陽平とは代わりますか?」


"いや、大丈夫だ。改めて本人から直接報告を受けるよ"


先生モードの健吾と電話で話すのは、これが最初で最後かな。


このみちゃんと別れて陽平と一緒に学校に戻ると、こんなに人数いたっけ?と思うくらいの教職員が私達を祝福してくれた。


ここは、職員室。


本来は生徒は立ち入り禁止だけど、いいのかな。


『健吾、お前のクラスから東都大が2人かよ。うらやまし過ぎる有終の美だな』


テッちゃんが冷やかし気味に声をかけた。


私達は月並みに


「皆さんのおかげで無事合格することができました。大学に入っても勉学に勤しみます。ありがとうございました」


と挨拶し、陽平も


『模試の結果が芳しくなかった中、応援してくれた健吾先生を始め、皆さんのおかげでこのようなうれしい結果となりました。ありがとうございました!』


と力強く挨拶をした。


すると、学院長から、健吾も挨拶するように促された。
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