愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『玲奈ちゃん、ごめんね。迎えに行けなかった上にこんな姿で』


「いえ、大丈夫です。井上さんにちゃんとここに連れてきていただきましたから」


『え、お前、先輩と一緒に来たの?』


「うん」


やっぱり、健吾も実穂さんが迎えに行くと思ってたんだ。


実穂さんは今座ったばかりなのに、井上さんと一緒にその場で立ち上がった。


『今日、集まってもらったのは、私達のことなの。彼は…』


『ゴールドクラウンホテルのレストラン部に勤務いたしております、井上雷太(イノウエライタ)と申します。実穂さんとは、ナルガクの高等部までの同級生です』


『あの…私達、結婚します!』


少し間が開いて


『本当?』


剛先輩の声。
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