愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『これから先、まだまだお互いにぶつかる壁や嫉妬や、妥協できない衝突とか、いろいろあると思う。それを俺は玲奈と一緒に、乗り越えて行きたい』


「はい、よろしくお願いします…」


私は出づらくなった声を絞り出す。


「私も健吾を敬う気持ちは同じ。あなたの隣で、あなたがこれから立ち向かうであろう大きなプレッシャーとの戦いに、一緒に挑みます」


『その戦いは一生を賭けても勝負のつかないものかも知れない。それでも、俺についてきてくれ、玲奈』


「はい」


『Let's make our dream come true together.』


健吾が突然、英語を使い出した。


『ねえ、今何て言ったの?』


小声でテッちゃんに聞く。


『一緒に夢を掴もう。そのくらい分からないの?』


『英語が苦手なの、よーく知ってるでしょ』


私は、何を返すか迷ったけど…シンプルにいこう。
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