愛されることの奇跡、愛することの軌跡
*健吾の告白
『金澤、送っていくぞ』
「お、お願いします」

私は健吾さんとはちょっと気まずい感覚があった。だけど・・・

健吾さんは"行くぞ"と言ったその後ろをついて行った。

「ごちそうさま、テッちゃん」
『また来てね、レナっち』
『木内も早く送ってもらうんだぞ』
『堅いんだから』

地下の駐車場までのエレベーターで先生とふたりきり。



『俺が怖いか?』
「え?」
『昨日、あんなことをしたから、俺が怖いか?』

あんなことって…先生が私を急に抱き締めたこと?

「い、いえ…ちょっとビックリしただけで…」
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