愛されることの奇跡、愛することの軌跡
「だって、うちのお母さん、"徳重先生"のファンだもん」
『だから、俺も玲奈の親に信用されるように頑張るよ、ってテツに言ったんだよ』

何か、健吾さんにその気はないんだろうけど、私にはとても甘い言葉に感じた。

そんなこんなで、すぐ家に着いちゃった。

『じゃぁな、玲奈。また月曜日』
「うん。健吾さん、おやすみ」

いつもテッちゃんに送ってもらう時とは全然違う感覚。

離れたくない…

『また、メールするからさ』

健吾さんは私の気持ちを察してくれた。

「うん!」

健吾さんは、私が玄関のドアを開けて家に入るまで見届けてくれたと思う。
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