Dark Moon&Star 完結
ピクッと、握っていた手が反応する。


言葉にならないような声を漏らし、眉を潜める。


「星夜!!」


あたしは、星夜の顔を覗き込む。


星夜は、まだ目を開けてはくれない。


星夜、目を、、、


、、、覚まして、、、


、、、お願い。


あたしはただ、祈る。


「、、、約束守らない男なんて、、、あたしは嫌いだよ」


響月のように、、、


星夜は、違うよね?


ちゃんと、あたしとの約束を守ってくれるよね?


「、、、、、、、、、、し、、ず、、、、く」


今にも消え入りそうな声が、あたしの耳に届く。


本当に、蚊の鳴くような声だったけど、、、


あたしにはちゃんと、星夜の声が、、、


、、、聞こえたよ。

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