きっと、君が。

「私ね…色んな男の人と遊んでた。神崎と出会う前。」


「うん」


「理由は、寂しかったから。親は離婚してそれぞれ新しい家庭を持ったからついていけなくて、一人暮らししてた。でも、だんだん寒くなってきて、悲しくて……誰かにあたためてほしかったんだ。」


「うん」


「それで……。良くないってわかってた。でも、耐えきれなかった。一晩限りだから楽だったし、何より一人でいなくてすんだ。」


「でも、やっぱり寒さは対して変わらなかった。」


泣きそうになった、でも泣いてはいけないと思って堪えた。


何度も、何度もー…。


きっとそんな私に神崎は気づいたとおもう。


何回か手を伸ばしては引っ込めての繰り返しだったから。