大嫌いなアンタに惚れるなんて ありえない
「橘、任せた。俺は茉梨と帰るわ。」
「了解~。新垣、また明日。」
「あ、うん。また明日。」
「茉梨行くぞ。」
そういって西科に言われ、家に足を進める。
「茉梨、大丈夫か?
嫌な思いとかしてない?」
「……うん。」
いつもこうやって心配してくれる。
西科は優しい人なんだよね。
みんなの前では、
無愛想で、無口だけど、
ほんとは、
優しくて、いい顔で笑って、すごく頼れる存在。