大嫌いなアンタに惚れるなんて ありえない
「「「「「え~。」」」」」
ブーイングがおこる。
当たり前だよね。
こんな暑い中走りたくはないよね。
「あぁ!!俺、良いこと思い付いた。」
男子の1人が声をあげる。
「1番に帰ってきたやつは、
学校1の美少女。
新垣にハグしてもらおうぜ。」
ぜ、全然良いことじゃないよ、それ。
だけど、みんな、賛成って言ってるし…
「新垣、いいよな?」
きゃ、キャプテンに言われたらねぇ。
先輩だし、逆らえない……。
「……いいですよ。」
私がそういった途端、みんな真剣な顔になる。