大嫌いなアンタに惚れるなんて ありえない
<4> 西科と雅人
»部活
「新垣っ。」
「次は何?
………あ、ごめん、橘くんか。」
「いいよ。
ねぇ、新垣。
卵焼き、ちょっと、ちょうだい。」
「いいよ。はい。」
私はお弁当を差し出す。
「うまい!
俺、前から食べてみたいなって思っててさ。
それ、新垣が作ったの?」
「うん。そうだけど。」
「料理、上手なんだね。」
「そう?ありがとう。」
なんか、
男子の方が楽しく話ができる気がする。
特に、橘くんは、
顔が良くて、優しくて、明るい。
顔だけのやつじゃないと思うんだよね。