ロッシュの限界

「だって、俺がどこでサボってても、絶対委員長が見つけるから。先生も効率考えて委員長に頼むんじゃないの？」


佐藤はにっこり笑顔を作って、まるで他人事のような言い方をする。
キレイに整ったその顔が、…むかつく。



「あのね、そもそも佐藤がサボったりするから、あたしが探さなきゃいけなくなるの。あたしだっていつも暇じゃ無いんだから。毎回探すの面倒なんだから」


あたしは怒っているはずなのに、何故だか佐藤は嬉しそうで


「…とか言いながら毎回探しに来てくれて、ちゃんと見つけてくれるよね。委員長は」


なんて。すごくいい笑顔でそんな事言うもんだから
あたしはついつい、怒る気を無くしてしまうんだ。