君の居場所
それは別として。
「僕から言っておきたい事があったんだけど・・・。」
今日の事、言っておかないとね。
「春から?・・・分かった。
みんなを集めてくるね!」
そう言って、幹部室から、走って出て行った。
ドタドタ
夏菜が、ものすごい勢いで走る音が響く。
ちなみに、夏菜っていうのは、夏菜美の事。
面倒くさいし、それに。
信じられるから。
略しているんだ。
というか。
倉庫では走るな、ってあれほど言ったのに。
「フゥ・・・。」
1人になったこの瞬間。
とてつもない孤独が押し寄せてくる。
それは波のようで。
何度か引いたと思ったら、またこっちに向かってくる。
繰り返される孤独という波。
だが、そんなものもすぐに消える。
いや、心の奥底は、いつも1人だ。
全ては消えない。でも・・・