君の居場所
その頃――――
「春はきっと、明日に攻める。
明日は春の近くにいてね。
でも、あくまで尾行よ。
分かっているわね?」
「「「ああ。」」」
3人は、さも当たり前のように頷(うなず)く。
「あと、竜と隆は西風の倉庫に待機!!」
4人は、綿密な計画を立てた。
彼女に知られてはならない、と思いながら。
だが、彼女達は知らなかった。
いや、知らなさすぎたのだった。
西風がどれほどのものか。
正確にいえば、西風の総長が、だが。
彼女が戦った下っ端の、何倍も、何百倍も、強いという事を・・・。
とても、とても、強い。
けれど、彼女は強い。
彼女より強い人など―――
それはまだ、誰にも分からない。
でも。
彼女を上回る人は、きっと存在するはず。