君の居場所
ギィィィィ―――
大きい大きい建物に、
足を踏み入れたその時。
彼女はとっさに刀を鞘から引き抜いた。
目にも留まらぬ速さであった。
そして、彼女は目の前の空を切った。
バタバタ
目に映ったのは、倒れてゆく人だかり。
何が起こったのか―――・・・
そう。
彼女は空でなく、
近くの者達を斬ったのだった。
今ので軽く、20人は倒れたな。
西風は総勢260と聞いている。
だから。
僕の周りにいる者は1人残らず―――・・・
〝消す〟