君の居場所
そう全ては簡単にはいかない。
「・・・っ、何でっ、だよっ」
我に返った竜は、必死に問う。
だが、答えは答えでなく―――・・・
「お前達は弱い。」
ハッキリと言われた。
でも、竜や隆はそれなりに腕が立つ。
なら、どうして?
そんなの分かり切った事。
頼斗のほうが強いのだ。
「はぁ・・・
何なら、勝負するか?」
ため息とともに吐き出される言葉。
「「当たり前だ」」
2人は、負けるつもりなんて更更(さらさら)ない。
けれど負けは目に見えている事。
「2対1の勝負でいい。」
下っ端たちに見守られて、彼らの勝負が始まった。
頼斗は、スゥッと、手にしていた刀を鞘から抜き出した。
2人も同じように抜く。
それを確認した頼斗は、春音以上の速さで打っていった。