君の居場所
もちろん彼の返事は決まっている。
「ああ、当たり前だ。」
竜と隆は倉庫を出た。
刹那(せつな)、
頼斗はくるりと身をひるがえした。
春音をしっかりと抱えて。
「彼女は、彼らに任せていてもいいのか・・・?
あれでは弱い。
彼女をしっかりと守れるようになるまでは、彼女を見てないと。
全ては俺のせいだ。
緑鬼・・・、噂は聞いていたが、まさか、な―――・・・。
あいつでは、ないよな。」
頼斗のよく分からない呟きは、
誰も聞いていなかった。