君の居場所
殴られたのか。
レイプ中だな。
早く行かないと、
女の心に一生物の傷を作ってしまう。
助かれ。
間に合え。
心の傷は、きっと癒えなくなるから。
その前に少しでも助かれば、
心の傷は軽くなる。
頼斗と共に、路地の奥へ奥へと走って進む。
「おいっ、何してんだよっ!」
そう一叫びすれば、
「何だてめぇ。」
十数人の男達の中から、
1人命知らずの男が声をかけて来た。
それを好機に思った女は、
「助けて下さいっ」
と、泣きそうな声を出してきた。
まあ、もちろん助ける。
どうせ喧嘩しなきゃいけないんだろうなぁ。
しょうがない。
頼斗が持っていてくれた刀をつかむ。
頼斗は何も言わずに、ソッと手渡す。
あれ?何で頼斗の手に刀が2つあったの?
何もしないよね?
と、とにかく男共を倒そう。
そう思い、鞘から刀をスウッと抜いた。