君の居場所
私達が一緒に居る所を見られたら、噂が流れてしまう。
〝緑鬼と西風の総長は、敵同士のはずなのに親密な関係なんだよ〟って。
そういえば敵同士なんだよ!
ど、どうすればいいのよっ。
ああああー
もう死にたい。
嘘だけど。
でも、火花と西風の名に、傷がつく。
それだけは避けないと。
どうすればいいんだ?
あっ、同盟組めばいいかも!
「頼・・・と・・・」
て、頼斗今戦ってるんじゃん!
ということで、助っ人に行きますか。
刀に全神経を込めて、一振りした。
風が吹き、冷鬼がそれをギリギリで避けた。
チッ
軽ーく舌打ちをして、頼斗の傍に駆け寄った。
「私もいるから。」
頼斗の耳元で呟き、
頼斗と呼吸を合わせて刀を一振りした。
それは1人の時より、強さが倍増した。
殺し屋の冷鬼に、強く鋭い風が当たる。
死んではいないが、腕に深めの切り傷を作っている。
さすが殺し屋。
この程度では、そうやすやすと死なない。