君の居場所


もしそうなら、誰?

私の頭の中が、

クエスチョンマークでいっぱいになる。

私はどうすればいいの?

頼斗・・・



「早く行くぞ。」



何か言ったと思ったら、先々歩き始める彼。

もうっ、置いてかないでよねっ。

私も後から追いかけて、何とか追いついた。



「頼斗、言いたくないなら言わなくてもいいんだけど、

何かあったら私だって協力するからね!」



声を抑えてそう言い、そのまま教室に入った。

言い逃げだって思う人も居るかもだけど、

これで良かったって思ってる。

大丈夫。

私なら、大丈夫。

でも頼斗は、

〝私を守る〟という事に執着しすぎだと思うんだ。

少しでも頼斗の力になれるとしたら、

私はもう・・・


火花には行かない。

それで本当に良いのならば、

頼斗のためになるのならば私は喜んでそうするよ。

それとも、その約束のせいで頼斗が

辛い思いをしているのならば、私がどうにかする。

だから、お願い。

そんなつらそうな顔、

もうやめてよ―――・・・






< 84 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop