君の居場所


そんなのんきな事を考えていると、



「あーら。

みなさん、今聞いたわよね?

この子に何でも頼んでいいわよ?

〝何でもする〟と言ったのだから、私の言う事は絶対よ。

分かってるわよね?

もし逆らったら、ファンクラブ・・・」



「わ、わわ、分かってますっ!

何でもしますから!」



と、そんな会話が聞こえてきた。

そこで、みんながザワつき始めた。



「おい、どうする?

パシリだけじゃあもったいねぇよなぁ。」



「俺、付き合って欲しい!


それで、あんなことやこんな事をして・・・グフフフ」



「脱いでよ!

私さぁ、あんたの体、みんなに見せてあげたいんだよね♪」



「おぉー!いーね!」
 


「「「「「脱ーげ、脱ーげ!」」」」」



みんなから、そんな声が飛び交う。

いくらこいつが気に食わないからって、これはヒド過ぎだろ・・・。

変態発言もあったよな?

つか、今言われてるこいつって、加登 邁(かとう まい)って言う奴だよな。



「・・・れ。―――黙れ。」



静かに言ったのにシーンとなる教室。

この空気は、嫌いじゃない。

ガラッ―――




< 90 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop