私と、はると、さくら。
「へ?何で?」
お腹空いたって…
駄菓子屋さんに行くって…
「つまんなそうだから。春が」
どうしてそんな悲しげな顔するのかな。
何で、そんなに…
つらそうなの?
「……ごめん」
「いいよ。俺こそゴメンね
帰ろ?送るよ」
違う。
そういうゴメンじゃない。
そんな泣きそうな顔してるから…
だから…
「ごめん」
って言ったんだよ。
「ちょっ、春?」
ゴメンね、波琉君。
やっぱり涙は我慢できませんでした。
不細工な顔を見せたくなくて、
私は波琉君の元を走り去った。
視界がぼやけて前もよく見えなくて。
海から吹いてくる潮風が
私の髪にへばりついてベタベタする。
呼吸もしづらくて。血の味もした。
でも、そんなことどうでもいいくらいに。
私は、自分が嫌い。
やっぱり嫌い。
…………大嫌い。