暗い夜
私の家の近くの公園あたりまで走ると、引っ張ってた人が止まった。
何なんだ、と文句を言ってやろうかと思ったが、そんな気も失せた。
「う、宇賀神......?」
引っ張った人の顔を見れば、宇賀神で。
み、見てたのか......?
「九条...、大丈夫か......?!」
宇賀神は、私の肩を掴み、今まで見たことのないような真剣な顔で言った。
そんなときに頬に生暖かいものが伝った。
「あれ......?」
頬を触ってみれば、指に水滴がついた。
その水滴が目から出てきていることを知り、私は今、泣いてることを理解。