ライトブルー
「オムライス屋に行きたい」
「まだそんなこと言ってんの?」
夜、夕食の席で浅黄が駄々をこねる。こいつは本当に十九歳なんだろうか。
「楓、おまえ明日どうせ暇だろ?」
「あんたよりは暇じゃないから」
「どこ行くの?」
「うるさいなぁ、あんたには関係ない」
仕方なく私はキッチンに向かい、玉子を割りほぐす。念願のオムライスが完成する。
「デミグラスソースとかねぇの?」
「文句言うなら食べなくてよし」
もうやってられない。早く明日になってほしい。