ライトブルー
結局、その日は衝撃の事実を受け入れられずに、ただただ夜が更けるまで瑞希とカラオケで歌いまくった。
「おい、今何時だと思ってんだよ? あぁ?」
部屋に帰ると、浅黄がここ最近で一番不機嫌な顔で出迎えてくれた。
「あー、もう疲れた」
「晩飯つくれよ」
「そんな気力ないし」
私はソファに横たわった。浅黄は「使えねぇ奴」とか言いながら冷蔵庫をあさり始める。
「浅黄」
返事がなかった。
「やっぱり私、明日帰省するわ」
キッチンから変なにおいがしてきた。浅黄は何をつくっているのだろうか。
――どうでもいいや、全部。