ライトブルー
彰吾はあまりメールはしないらしく、私も私でそんなにマメでもないから、ちょうどいい。
私の部屋の窓からは、向かいにある彰吾の家がよく見える。
告白されて付き合うようになっても、まだ彰吾については知らないことだらけだった。
夜、ぼんやり携帯をいじっていると、珍しく彰吾から電話がきた。
「もしもし?」
「ああ、楓? 起きてる?」
「起きてるけど、どうしたの?」
「海までちょっと出てこられるか?」
「えっと、あ……うん、わかった すぐ行く」