ライトブルー
「楓、彰吾くんと夜中まで何してたの?」
朝、お母さんが私に聞く。彰吾と付き合っていることはすぐに周りに知れ渡った。浅黄があちこちで面白おかしく言いふらしているらしい。
「海で星見てた」
「あんまり迷惑かけちゃダメよ」
「迷惑?」
「彼だって仕事があるんだから」
私はお茶漬けをかっ込んで席を立った。
「私だってバイトがあるし。じゃ、行ってきまーす」
「早く帰るのよ!」
浅黄は今頃まだ寝ている。私は海辺のホテルへと急ぐ。
そろそろ夏休みも残り少なくなってきた。