卒業式がはじまりの日



「……ごめん。でも俺は付き合えない」



先輩が言う前から分かってたはずなのに



いざ言葉に出されると、辛くて、苦しくて……。



涙ももっと出てきて止まらなくなって、先輩からしたらわたしのこと、面倒くさいだろうな、重いんだろうなと思いながらも



わたしは俯いて何も言わず泣くことしかできなかった。



でも、わたしに向かって歩いてくる足音が聞こえて



視界に先輩の上履きが見えたと思った瞬間、わたしは先輩の腕の中にいた。



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